企業評価と株価のギャップ―意外な有望株かもしれません

  • 企業評価と株価のギャップ―意外な有望株かもしれません はコメントを受け付けていません。

この記事は3分で読めます

「バリュー株」とも呼ばれ、企業の本来の価値(利益状況や資産などによる社会的評価)に比べ、株価が低いと考えられている銘柄のことです。企業評価と株価が一致していることが望ましいのですが、時としてそのギャップが生ずることがあります。それは、株式市場全体が低迷していたり、業界の問題等で株価が下がったりすることがあり、そのために本来有するべき株価が低くなってしまうことがあります。つまり、現時点での株価が、以前よりも大幅に値下がりしている。業界全体の株価の上昇に比べ、その企業の株価の上昇スピードが遅かったりする。こういったケースが生じている銘柄は、いずれは本来有するべき株価まで達すると考えられることから、将来性のある有望株とみなされ取引されるケースが多いです。

このことから、短期的な投資よりも、中長期的な投資に向いた株であるとも言えます。割安株を見つけるには、さまざまな手法がありますが、一般的にはファンダメンタルズ分析(PERやPBR、PCFRなどの数値をもとに判断)を用いて行います。テクニカル分析を用いる場合には、チャートでの移動平均線からの乖離具合を見て判断していきます。

過去・現在の状態から将来を予測する

企業価値を基礎的なデータをもとに数値化し、将来予測したものです。株式市場において、企業価値と株価は本来一致するという前提条件があります。そのギャップが現時点でどのくらい生じているのかを知るために、企業の経営状況・収益率、売上高などの財務データを、さまざまに組み合わせていくことで算出される指標をもとに分析を進め、将来的に企業価値と株価がどのようになっていくのかを予測していくことになります。こうしたことから言えることは、まず、現時点での企業の業績がどのくらいなのか、かつ資力はどのくらいなのかを把握し、それを将来の株価に反映できるのかどうかを知るための分析手法です。

主な指標としては次のようなものがあります。PER(株価収益絵率)、PBR(株価純資産倍率)、PCFR(株価キャッシュフロー倍率)、ROE(自己資本利益率)など。このファンダメンタルズ分析は、中長期的な観点からの分析となるため、短期的な取引における指標としての意味は小さくなります。短期的な取引を主とする場合には、テクニカル分析を中心にし、ファンダメンタルズ分析での指標を組み入れいていくことが望ましいと言われています。

フローとストックの関係

企業はさまざまな事業を行い、収益を上げていくことをその目的としています。各事業からどのくらい収益を上げているのか(=フロー)。また、その収益をどのくらい積み重ねてきているのか(=ストック)によって、その企業の価値が生まれてくると言えます。企業活動ゆえ、慈善事業を行っている訳ではありません。必ず利益を求めて事業を行います。その収益は、損益計算書(P/L)に表されています。これにより、一定期間(主に一事業年度で概ね一年)にどのくらいの収益があったのかを知ることができます。

また、これまでの事業活動で、どのくらいの収益を積み重ねてきたのかは、貸借対照表(B/S)により知ることができます。企業価値を測るには、この2つを含めて財務諸表を見ることです。これにより、現時点での企業価値、あるいはこれまでの事業業績を知ることができます。ただし、これらは企業の内部的な評価手法とも言えるので、逆に外部的な評価も加味しなくてはなりません。この外部的評価が、いわば株価に反映されているとも言えます。企業が広く公表しているデータを、社会がどう受け止めているのかが、株価に表れます。いくら業績が良好でも、社会での認知度が低いと、株価に反映されにくくなります。

また、何かのきっかけで注目されると、大した業績もないにも関わらず、株価が上昇することもあります。ポイントは、その企業が何をしているのか、社会的にどのような認知のされ方をしているのかを知り、かつ財務諸表に表れたデータをきちんと理解することで企業の価値を把握することができます。

その銘柄にお得感はありますか?

割安株を見つけ出すには、ファンダメンタルズ分析を用いることが有効だと考えられています。その中でも次の2つの指標が用いられるケースが多いので、ご説明します。

  1. PER=株価収益率
  2. 「現在の株価÷一株当たりの利益」で算出します。たとえば、現時点の株価が、1000円だとします。これが100円の利益を生み出し1100円になったとします。その1000円から1100円に値上がりするまでの期間がどのくらいかかるのかを数値化したものです。この例でいうと、現在の株価1000円÷一株当たりの利益100円=10となります。つまり、株価1000円の銘柄を購入して、100円の利益が出るまで10年かかるということになります。

    この値が小さいほど、投資から利益回収までの期間が短いということになります。一般的には、PER=15以下は有望株だと言われています。これは、日本の企業の場合、概ね14年で企業の業績・流れが変わるということを意味しています。ポイントは、株価は伸びていて、PERは小さい銘柄かどうかということになります。

  3. PBR=株価純資産倍率
  4. 「株価÷一株当たりの純資産」で算出します。企業が解散したり、倒産した場合、残余財産から一株ごとに財産の分与が行われます。この時に、株の発行価額が純資産額と考えられます。例えば、額面50000円の株を60000円で取得した場合、株価60000円÷一株当たりの純資産50000円=1.2となり、万一、解散や倒産した場合、10000円のロスとなります。逆に、40000円で取得した場合、株価40000円÷一株当たりの純資産50000円=0.8となり、10000円のプラスとなります。

このように、PBRの値は、1以下の場合、有望株と言えます。ただし、その企業が倒産の危険があり、株価が下がっている場合もあるので、PBRの値が1以下であるからといっても、そのほかのデータや情報を加味しながら判断をしてくことが大切です。いずれにしても、もともとの企業価値と株価のギャップがあるのか。また、適正と考えられる株価水準に達していないと言える銘柄なのかを判断してくことです。それを見つけ出せたらば、とてもお得感があり、中長期的な取引が楽しみになっていきます。

  • 2016 03.09
  • 企業評価と株価のギャップ―意外な有望株かもしれません はコメントを受け付けていません。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

コメントは利用できません。